発酵の不思議を追いかけて、今回取材させてもらったのは千葉の酒蔵『寺田本家』さん。

“自然酒”と銘打ったお酒は、地元の農家さんの農薬/化学肥料不使用のお米を、天然の菌で醸したもの。仕込みの際には全員で歌を唄いながら、心をあわせて仕込む。

蔵人総出でお米作りにも取り組んでいる。赤ひばり、亀の尾といった、僕らには馴染みの薄い在来種だ。秋の実りの季節になると、この在来種の稲に、自然と麹菌が付くことがあるそう。

稲麹や稲霊(いなだま)と呼ばれるこの麹菌が、発酵の主役。お酒の仕込みにはすべて稲霊から起こした麹が使われている。

ちょうど取材に行ったこの日は、田んぼ作業の始まりで、稲籾を温湯消毒していた。つまりは、寺田本家さんの、お酒づくりの始まりでもある。

すべてが調和しているようなこのお酒造りをどのように形容したらいいのか、僕には適切な言葉が見つけられなかった。(きっと言葉にするよりもまず味わうべきだ)

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Creation from Clay

濱田庄司記念益子参考館

益子焼において、濱田庄司の影響は計り知れない。近現代の日本を代表する陶芸家の一人であり、思想家・柳宗悦らとともに「民藝運動」にも参加。益子に技術を伝え、民藝品としての陶器を広めた。その濱田庄司が国内外問わず蒐集し、愛で、また制作に対する刺激とした工芸品が見ることができるのが濱田庄司記念益子参考館。建物もまた本人が見つけ、県内外から移築されたものである。土からの創造が生まれた、その場所は、この上なく心地が良い場所だった。

www.mashiko-sankokan.net

photo by Kaoru Yamada

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ミミズは英語で「アースワーム(Earthworm)」と呼ばれ、直訳すると地球の虫。古代ギリシアの哲学者アリストテレスは、ミミズを「大地の腸」と表し、進化論を唱えたイギリスの自然科学者ダーウィンも、ミミズ研究に40年を費やした。「人間が耕すよりも前からミミズによって土は掘り返されてきた。このちっぽけな生き物が、世界の中でどんな生き物よりも重要な役割を果たしている」とミミズを賞賛している。

Kouta WAKANA.

NORAH Farmer’s Market Chronicle Season4 : Spring 2014
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畑から生まれるパンの話。埼玉県のパン屋「畑のコウボパン タロー屋」では自ら育てた野菜や果実から酵母をおこしてパンを焼く。小麦と酵母からできるパンはシンプルだが発想次第で様々な魅力を発揮できる。季節の香りを練り込むパンはまだまだ新しい発見を生んでくれる。

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千葉 一ノ宮で自然栽培に取り組むMade In Natural Farmの棚原力さん。

自然栽培とは、農薬も使わず、(いわゆる)肥料も入れない栽培。肥料もいれないのに、どのように“土づくり”を行っているのか。そもそも土づくりという概念があるのか。

そう訊くと、棚原さんは自然栽培でも、「まず植物の状態を見ること」そして「作物が育つ土の状態をつくること」が大切だと教えてくれました。

植物は窒素・リン酸・カリの三大栄養素を元に育つという常識の外にある棚原さんの畑。様々な生き物が織りなすバランスの上に野菜たちも育っていました。

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日本一の筆の産地、広島県安芸郡熊野町。筆作りの全行程は細かく分類すれば70以上の工程がある。そして筆に使われる毛の種類も山羊、馬毛、狸、狢(ムジナ、タヌキ科)、鼬(いたち)、リス、猪、豚、鹿、猫、ウサギ、牛……と様々。他に動物の毛以外で、植物もある。

書く文字、表現したい文字により、使う筆の種類も変わる。筆作りの伝統は、日本の文字文化の豊かさを示している。

photo by Kaoru Yamada

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Culture to Cultivate 文化と文明はどう違うのだろうか?

文明:civilization とは、たくさんの人:citizen が集まった、都市:city を形成する、大量の食料とシステムに係る知恵が開花したもの。たくさんの市民が、近代的に暮らしていく様を相対的に成り立たせるためには、合理的でスマートな思考方法と論理を身につけている市民がたくさんいる ことが必要だ。明治維新には文明開化、文明にもっと開かれた社会を目指そうということが言われ西欧化が図られた。一方、文化とは元々、耕す:cultivate という言葉から発生した概念、土を丁寧に耕作することから、物事を掘り下げて、そこからの叡智を汲み上げ、収穫するということ。文化とは丁寧に耕して、土を作り上げ、作物を美味しく育てるというようなこと。 今必要なことは文明開化よりも文化深化。土壌を耕し、いろいろな植物を育てるために、良い土を作る こと。東洋的な思考なのではないか。文明と文化の対立から、文化の深化を通しての文明の確立へと進んで来ているように思う。

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コンテンツ:

土とは?Earth Soil Clay

あまりにも当たり前に存在するものに、なか なか目が向くことはない。「土」という存在 もその一つだろう。しかし、都市生活におい て、土が遠い存在となると、人はそれを求め るようになる。古くより、土はそこに横たわ るだけでなく、多様な用途があった。土偶や 土器から建築、陶磁器そして当然作物を育て るために。現代において、僕らと土の距離が 離れてしまったのはなぜだろうか。土と共に 生きる農業はもちろん、縄文のあまりにクリ エイティブな土の造形から、陶芸と土との関 係性、地球視点でみた土など、そもそも土と は何なのか?と問い直してみる。野良の足元 には土がよく似合う。

1、土偶/縄文の想像力/土偶 vs 怪獣

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2,Soul of Soil

食の土台は土が担ってくれている。しかし、土と言って も、その在り方は多様だ。日々、土と向き合っている農 家さんは、土をどう捉え、どのように向き合っているの だろう。様々な考え方を比較することで、土の核心に迫 れるかもしれない。もうすぐ春がきて、草花が芽吹き、 土が動き始める頃、畑を訪れ、聞いてみた。

シモタファーム/伊右衛門農園/Made in Natural Farm/三留ファーム/世界に拡がった『わら一本の革命』/NARISAWA/根菜/Earthworm ミミズ

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3、Creation from Clay -益子焼-

日々の生活の中。食事をする時、花を飾る時、そこには陶 器に姿を変えた土がある。古来より人は生活の器を土から 作ってきた。日本国内に多くの産地を持ち、それぞれに特 色を持つ。栃木県の「益子焼」もその一つ。江戸時代末期 に益子より先に産地となって いた笠間 ( 現在の茨城県笠間 市 ) で修行した大塚啓三郎が窯を築いたことで歴史が始ま ったとされる。鉢、水がめ、土瓶など日用の道具の産地と して発展した。そして、近現代の日本を代表する陶芸家の 一人であり、民藝運動にも参加した濱田庄司が益子に移住 し、創作活動を始めたことで民藝品としての陶器が作られ るようになった。現在益子には 400 以上の窯があり、個 人作家が多く大半が益子以外からの移住者。伝統と新しい 感覚が入り交じる益子で土と陶器の関係を探る。

濱田庄司記念益子参考館/鈴木稔/若杉集/大塚雅淑/「僕らは自分の足下のことを何も知らない」/Gustaf Nordenskiold/Oyyo/滝ヶ原 - 石橋と石切り場

火山/土と民謡/レタス/ニワトリ/ドブ

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4、Morinig Society

日本にも古くから続く朝市がある。石川の輪島、岐阜の飛騨高山とならび、日本三大朝市に数えられているのが千葉勝浦の朝市。昔ながらの人情味あふれる市が今でも続いていると聞き、足を伸ばしてみた。朝市と、生業と、常連。そこにどんなコミュニティが広がっているのだろう。

勝浦朝市/Farmer’s Market @ UNU

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5、Art of Writing

書の道具である筆・墨・硯・紙。これらは『文房四宝( 至宝)』と呼ばれるもの。文房とは文人の書斎であり、そ こで使われるもの。日本の文字文化は漢字、平仮名、片仮 名と独自の発展を遂げてきた。そうした文化に応じた道具 がある。「書く」という行為に潜む日本人の美意識。前号 の墨と硯に続き、今号では筆と紙を知る。

熊野筆/越前和紙

畑のコウボパン・タロー屋/寺田本家/THE FINDER - Gin Hasegawa

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6、NORAH column

Sustainable Living/kuki’s GRANOLA GRANOLA/N.G.R./film , life  and the food/イキ、IKI、粋

 

バックナンバー:

『NORAH Season1 : Summer2013』 / 『NORAH Season2 : Autumn2013』  / 『NORAH Season3 : Winter2013』

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【移動古本屋】Trunk Books 【北海道】ATELIER TABLIER /tronika 【宮城県】stock books & coffee【東京都】246 COMMON / 青山ファーマーズマーケット(土日のみ) / みどり荘3階(平日のみ) / COOK COOP BOOK / B&B / HADEN BOOKS / SPBS / 代官山 蔦屋書店 / 百年 / ピリカタント書店 / IKI-BA / SMOKE BAR&GRILL / 自由大学ふたば書房丸ビル店 /MARUNOUCHI READING STYLE / nostos books  / SNOW SHOVELING / TSUTAYA BOOK STORE 神谷町駅前店 / UGUiSU /TSUTAYA TOKYO ROPPONGI / daylight kitchen / ビブリオテーク 東京・自由ヶ丘【神奈川県】books moblo / BOOK APART / the good goodies 【静岡県】FREE’s HAMAMATSU 【長野県】 amijok café & select / 栞日【愛知県】ON READING 【京都府】ガケ書房 / 恵文社一乗寺店 / やおやワンドロップ / ふたば書房FUTABA+京都マルイ店 / Buddy tools 【大阪府】STANDARD BOOKSTORE 【兵庫県】Barnshelf / ViVO,VA 【鳥取県】一月と六月 【香川県】HOMEMAKERS【熊本県】橙書店 【Switzerland】sérendipité.ch 【Poland】Thisispaper Shop

2月15日。ポートランドからシェフGregoryを招いて、原宿にてフードパーティーを行いました。メディアサーフで出版したポートランドの真実を探るガイドブック『TRUE PORTLAND』の刊行記念。

全米で住みやすい街No.1にも選ばれたポートランド。何がこの街をそうさせているのか?本の中身にあわせて、当日も、10の動詞からポートランドの真実を探りました。

イベントの締めはポートランドへの往復航空券と宿泊券の抽選!ドラッグクイーンも参上して大いに盛り上がった一夜でした。

各号の印刷・製本の違いを写真に収めた第3回目はSeason3「クラフトの心」。この号では同じ色に見えても手触りが違うという部分が多くなりました。ぜひ手に取り、確かめていただきたいです。

photo: Kaoru Yamada

『NORAH-Farmer’s Market Chronicle』Season3 : Winter 2013
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前回Season1の写真で、NORAHの印刷・製本における違いをお見せしましたが、続いてはSeason2。Season1よりページ数が増えたことによって、さらに全体を通しての違いが出るようになりました。

photo: Kaoru Yamada

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【スペインはCabrilsという場所で暮らす陶芸家のお話】

バルセロナから電車とバスを使い、1時間ほど行ったCabrilsという場所に、とても素敵な暮らしをする陶芸家の日本人女性がいました。 

バスを降りて、てくてく坂道を登る。軽い登山かと思うほどの道を登り、足腰強くなるなーと思っていたところで現れたのは、古きよき大邸宅です。広ーい庭でのびのびと暮らすうらやましき猫や犬を横目に歩くと、ぱかっと開けた視界。そこには、バルセロナの近郊にいるとは思えないほど自然豊かな美しい光景が広がっていました。ここに住むのが、陶芸家である黒木千里さんとその友人たち。 

「今は週に3日ほどバルセロナの中心にあるアトリエに行って仕事して、後はこっちで野菜を育てたりしながら暮らしているの」。彼女のアトリエは、バルセロナの中でも特にアーティでエキゾチックな魅力があるエリアの一画にあります。そこでつくられる黒木さんの作品は、とっても力強くて、土っぽい。だからなのか、自宅に何気なく置いてあっても、嫌みの無い独特の存在感を放つのです。 

「お昼にしましょ」。そう言って、庭のブドウの木の下でテーブルをセッティング。もちろん食器は、黒木さんのお手製です。ほとんど自給できている食材に、その素材の味をしっかりいかしたお料理が並ぶ。ボールを加えてやってくる、人懐っこいわんこを触りながら、「今日も幸せな一日だな」と思わずには居られない時間が、そこには流れているのです。

http://chisato-ceramica.blogspot.jp/2012/02/curso-de-raku-esmaltes-mates.html

Yu Nakamrua

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初めて旅したドイツ。歴史というものをとても羨ましく思った旅でもありました。自ら育て収穫した果物から蒸留酒をつくっているFranziskaとHeinerの夫婦。訪れたのは秋で、まさに仕込みの時期。リンゴやプルーンがぷくぷくと可愛い音を立て発酵し、続いて案内された築500年のセラーでは、1年、2年と静かに熟成が行われていました。

Yusuke Tanaka

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毎号、印刷・製本において、6種類の表紙と中身の用紙の組み合わせを2パターン、計12パターンが存在するNORAH。改めて、その様を写真に収めました。一見すると同じ白い紙に見えるものでも触ると質感が違ったりします。今回お見せするのはSeason1ですが、Season2と3の写真もまた投稿したいと思います。

photo: Kaoru Yamada

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SOL Gut Hohenbergと呼ばれているこの農場。35haもの広大な農地がありながら、収穫物は一切外部への販売は行っていません。では、どうしているのか?すべて食育プログラムのために使われています。

SOLはドイツにおける有機農業の研究・推進を行っている非営利団体で、この農場はSOLが教育と実験のためにつくったもの。毎週1クラス30人の子どもたちが農場に宿泊しながら、収穫体験をしたり、動物と触れ合ったり(動物も畜産用の生産性重視の品種ではなく、地域にもともといる固有種がいます)、小麦でパンを焼いたり、野山をかけ回ったりしているそう。

まさにここでは野良が育っていました。

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日本民藝館本館と道路を挟んだ位置にある西館は旧柳宗悦邸。宗悦が72歳で没するまで暮らした。華美な設えは全くなく、自然で、簡素であり、家中に宗悦の美意識が行き届いている。Season3のための撮影は開館前の朝の時間に行われたのだが、窓から柔らかく差し込む日光が何よりも贅沢に思えた。自然から享受できるものに気がつくだけで、日々の生活の景色はいくらでも変わるのかもしれない。

日本民藝館

photo by Kaori Nishida

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