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蝉の鳴く声、じめっとした生暖かい風。今年もまた、この季節がやってきた。

ちょうど今から二週間ほど前、私たちは日本を離れ、北欧スウェーデンへ赴いた。

小さな”日本の心”をつくるために。

ウメオ市は、首都ストックホルムから飛行機で一時間ほど北へ行ったところにある。

夏のホリデーを楽しむためにスウェーデンの人も訪れ、自然も多く、ゆったりとした時間が流れる心地の良い場所だ。

私たちの使命は、そのウメオの森林に「苔庭」をつくること。

NORAHでも何度か登場している石川県小松市日用町の苔庭にインスピレーションを受け、日本の心を伝えるべく、私たちは遠く離れたスウェーデンの地にMoss gardenを造ったのだ。

生えている雑草を取り、砂を敷き、苔を敷きつめる。

言葉にしたら淡々と進んでいくような作業だが、私たちは数日かけてその作業に全勢力を注いだ。

苔の上に裸足で立ち、目を閉じてみる。するとそこがどこであるか一瞬わからなくなるが、苔というなんとも不思議で偉大で愛らしい存在が生きているということを、自分の皮膚で、空気で、感じることができる。

水をあげると苔が喜んでいるのがよくわかり、裸足で踏めば踏むほど庭全体の表情が穏やかになっていくような気がした。

私たちが苔を生かしているのではなく、苔が私たちを生かしているのではないかという感覚さえ生まれる程だ。苔にはとてつもないパワーが宿っている。

白夜にみた夢のような話。でもこの手の平が、足の裏が、全身がきっと教えてくれる。

スウェーデンに小さな日本の心をそっとこしらえたことを。

photo by GIn Hasegawa

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デンマークのコペンハーゲンは今、最も面白い街のひとつなのではないか、と個人的に思う。賛否両論、いろいろな意見があるとは思うが、noma、そしてHöstなど時代の先端をゆくレストランが食文化の新たな一面を切り開き、それに触発される形でコペンハーゲンという人口約57万人の街は今多様な文化が花開く、そんな過程の面白さが詰まっているのだ。

今回、取り上げたいのはその食文化において、最重要な要素のひとつとなる「食材」を扱うマーケットのお話。

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TORVEHALLERNEというコペンハーゲン最大の常設型マーケットは、週に約60,000人もの人が訪れ、60店舗以上の専門店が最高の食材を取り扱う。

imageスピリッツの専門店。量り売りでいろいろなスピリッツを購入することが出来る。

imageハーブの専門店

imageさらには、オリーブオイル専門店。テイスティングが出来て、ここでは7年熟成されたというオリーブオイルを購入。5000円くらいかな。

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野菜、果物を外で売っていたり。

これだけではなく、他にもTHE COFFEE COLLECTIVEやレストラン、アイスクリーム屋さんなど多種多様な店舗がある。

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街は常に変化していくもので、食に限らず新しく刺激的なものが生み出され続けているという点において本当に面白い街、コペンハーゲン。パリやロンドン、そして東京といった大都市にあるようなスケールの大きい楽しさに溢れる街ではないけども、コンパクトにまとまった、とても良い街。もし、北欧に来られることがあれば、こちらは外さないでくださいね。

日本語でほぼ全編書かれているNORAHが海外のショップで取り扱われているのを見ると、いつも不思議な気持ちになります。

ストックホルムのSodermalmにある、Papercutも僕らの仲間としてNORAHを取り扱ってくれています。ストックホルムにはかっこいい本屋さんが何軒かあるのですが、ここはそのなかでもクリエイティブやファッション、映像に特化したお店です。壁一面に展開されている雑誌や、書籍、DVDは圧巻です。

日本の雑誌の取り扱いはNORAHだけでなくあり、日本のメンズファッション誌なども店頭に並んでいます。

ストックホルムに来られる際はぜひ立ち寄ってみてはいかがでしょうか?

Papercut
Krukmakargatan 24-26
Stockholm, 118-51
Sweden

store hours:
mo-fr: 11.00-18.30
sat: 11.00-17.00
sun: 12.00-16.00

NORAH season2/season3でもフォーカスした 石川県小松市日用町。

そこに広がる天然の苔庭と日用杉林、周りを囲う古民家の神聖さには、誰もが息をのむ。

その美しい環境を守り、後世に伝えていくために私たちができること。

傷んでしまっている古民家を改修し、この杜にやって来る人々の拠点となる”WISDOM HOUSE”として蘇らせるためのクラウドファンディングが始まりました。

ぜひ、ご一読ください。

そして美しい日本の保全に、少し心を貸していただけたらと、思います。

https://motion-gallery.net/projects/FOW

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NORAHの原点でもあるFarmer’s Market@UNUが、この夏進化を遂げます。

来月7月から毎月一回、第一週目に【AOYAMA FOOD FLEA】という名の世界の食の蚤の市を開催。畑から文化を。FARM to Culture.

食の安心と美味しさとクリエイティビティーを求めて、色々な角度から挑戦していきます。美味しいものをみんなでいただく、そこから平和な世界ははじまると信じて。

文化(Culture)の語源は、Cultivate(耕すこと)にあるそうです。

AOYAMA FOOD FLEAは、Farmer’s Market@UNUで生まれてきた農家さんを中心としたコミュニティを更に発展させていく運動体。僕らの愛する様々な文化やその作り手と共に、都市での農的生活を考え、実践していきます。

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NORAHのテーマとして取り上げた「発酵」のひとつであるクラフトビールや、season4:Springで取材をした陶芸家の鈴木稔さんも出店の予定です。

多くのNORAHに触れることのできるマーケット。

ぜひ皆さん、足をお運びください。

詳しくは、以下のページをご覧ください。

https://www.facebook.com/foodflea
7/5土 出店者一覧:https://www.facebook.com/events/509277529199925/
7/6日 出店者一覧:https://www.facebook.com/events/787807124577119/
その他WS:https://www.facebook.com/foodflea/events

Comment from NORAH Photographers

Kaoru Yamada

【番外編】取材を行った三人の益子の陶芸家、若杉集さん、大塚雅淑さん、鈴木稔さんの表情と手元にフォーカスしたアザーカット

Photographer

山田薫 

Season4にて、益子焼(濱田庄司記念益子参考館、鈴木稔、若杉集、大塚雅淑)、根菜、レタス、ニワトリ、熊野筆、コラム「イキ、IKI、粋」の硯、“manamorimoto.tumblr.com”の写真を撮影。


【印刷版】Season4 : Spring 2014 を購入
880
円)

【PDF版】Season4 : Spring 2014 を購入200円)

お詫び

NORAH season3:Winter 2013 〜クラフトの心〜 880円(税込)

NORAH season4:Spring 2014 〜土〜                  880円(税込)

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上記の2つの商品を、2014年4月1日から6月20日の間に書店でお買い求めいただいたお客様へお知らせがございます。

裏表紙に記載されているバーコードの不備により、一部の書店で異なった価格 (906円、もしくは907円)で会計がされておりました。

対象のお客様には、差額分(26円、もしくは27円)の返金の対応をさせていただきますので、大変お手数をおかけ致しますが以下のアドレスよりご連絡をお願い致します。

info@norahnorah.jp

※件名を「返金」とし、お客様のお名前と購入店舗をお知らせください。

スタッフより、その後の返金対応について返信をさせていただきます。

この度は、ご迷惑をおかけし、大変申し訳ございません。

深くお詫び申し上げます。

このようなことが再発しないよう、努めて参りますので、

今後ともNORAHをよろしくお願い致します。

                    スタッフ一同

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北郷谷黄土(手掘り)

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吉沢水簸土

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北郷谷あさぎ土 原土

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北郷谷桜土

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北郷谷白土

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北郷谷馬の背土

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北郷谷黄土(原土組合)原土

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北郷谷風化土 原土

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北郷谷木節土

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川又水簸土

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北郷谷ボクリ土

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Creation from Clay 益子焼

益子の陶芸家・若杉集さんが、集めた益子の土の一部。土といっても、様々な表情があることがわかる。最後の写真は「木腐れ」と呼ばれるもの。この木腐れが出る地層は170万年前のものだと言われ、もともとは丸い棒が長い時間圧力をかけられ、潰れて出てくる。まだ石炭にも、化石にもなっていない状態。圧力で細胞が潰れてしまっているため、何の木なのかは判別できない。170万年前は地質年代的にはとても若いものだそうだが、目の前にある陶器が遥か遠い昔から生きているものが姿を変えたものだと思うと、また違った面白さを感じることができる。

photo by Kaoru Yamada

【印刷版】Season4 : Spring 2014 を購入880円)

【PDF版】Season4 : Spring 2014 を購入200円)

先日、幸運にも、京都にある美山荘を訪れる機会に恵まれた。

京都駅から車で1時間ほどの山奥にある。冬は雪が多く、ある特定のタクシードライバーでないと辿り着くこともできないのだとか。

“つみくさ料理”と呼ぶ料理は、基本的に周囲の里山から自分たちの手で摘んできたものを、丁寧に料理し提供するというもの。最初に出てきたのはアケビのお茶。山のアケビをもいできて一年ほど乾燥させたものを煮だすそうだ。優しい味がした。

この日はお箸まで自家製、お客様の少ない日に枝を取ってきて、厨房で削ったものだ。

美山荘での体験はとても贅沢なものだった。ふと、贅沢というものを考えさせられる。

ここで守り受け継がれているものは昔からの日本の里山の暮らしなのかもしれない。それを高めることで、世界に通用する芸術の域になる。

女将さんも、「料理は総合芸術といわれます」とおっしゃられていた。

本来日本は、贅沢な国なのかもしれない。

NORAH Farmer’s Market Chronicle Season4 : Spring 2014
印刷版 を購入880円) / PDF版を購入200円)
Comments from NORAH photographer
  

コンポストの中をのぞいてみたら、小さなミミズたちの作ったほかほかの土。捨てられた野菜からはにょきっと新しい芽。生まれたばかりの命たちがピカピカ光っていた。それはとても愛しい光景でした。

 
井上 美野 / Mino Inoue

東京にて生ごみコンポストを広めるべく様々に活動されている「ケンプ・モモコ」さんのアトリエにて。コンポストの中のミミズを撮影

 
NORAH Farmer’s Market Chronicle Season4 : Spring 2014
印刷版 を購入(880円) / PDF版を購入(200円)
Comments from NORAH photographer
  
コンポストの中をのぞいてみたら、小さなミミズたちの作ったほかほかの土。捨てられた野菜からはにょきっと新しい芽。生まれたばかりの命たちがピカピカ光っていた。それはとても愛しい光景でした。
 
井上 美野 / Mino Inoue
東京にて生ごみコンポストを広めるべく様々に活動されている「ケンプ・モモコ」さんのアトリエにて。コンポストの中のミミズを撮影
 

Creation from Clay 益子焼

大塚雅淑

大塚さんは今回取材したなかで唯一の益子生まれ、益子育ち。大量に陶器が売れる時代が過ぎ、なにか特徴を出していくことを考えていた大塚さんが立返ったのが、地元・益子の土。試行錯誤しながら益子の土に向き合うことを「ある種実験的」、また「仕事だけど、手間を楽しみながら、遊んでいるような感覚」と話す。失敗のほうが多いと笑いながら話すが、作品づくりを通して、生まれた土地の土と戯れているということは、とても豊かな行為に思える。

photo by Kaoru Yamada

【印刷版】Season4 : Spring 2014 を購入880円)

【PDF版】Season4 : Spring 2014 を購入200円)

Comment from NORAH photographers

石川県小松市滝ケ原町にある石切り場。地元に石切り場があることは知っていましたが中に入るのはこの撮影のときが初めて。実際に訪れてみるとそのスケ一ルの大きさと美しさに終始圧倒されっぱなしでした。

照明のない石切り場内部は、入り口のからの自然光のみに照らされているので、とても光が印象的。荒く削られた岩肌や壁が崩れないように支えている丸太も、その光の中でドラマチックな陰影を作っている。まるで空間自体が大きな彫刻作品のようで、とにかくシャッタ一をきりたくなる瞬間の連続でした。

奥の方は進むのも怖いような暗闇。でももう少し行けば違う眺めに出会えるかもしれない、と探検家気分での撮影でした。

知っているようでまだまだ知らないところがたくさんある、地元の懐の深さを知る一日。

長谷川銀 / Gin Hasegawa
NORAH Season4にて自身の出身地である石川県小松市「石橋と石切り場」の撮影と執筆を担当。

  

【印刷版】Season4 : Spring 2014 を購入880円)

【PDF版】Season4 : Spring 2014 を購入200円)


Comments from NORAH photographer
 
畑の中を覗き込むと球体の水滴が。
よく見る光景のようだが何故だろう。
地球の重力から解放された新しい惑星が輝いている様にみえた。
気持ちのよい場所に来るといつもの物事が新鮮味を帯びて見えてくる。
 
 
藤 啓介 / Keisuke Toh

NORAH Season4の特集 “Soul of Soil”にて、自然栽培農家の
メイドインナチュラルファームさんを取材したときの一枚。
  

【印刷版】Season4 : Spring 2014 を購入(880円)
【PDF版】Season4 : Spring 2014 を購入(200円)
Comments from NORAH photographer
 
畑の中を覗き込むと球体の水滴が。
よく見る光景のようだが何故だろう。
地球の重力から解放された新しい惑星が輝いている様にみえた。
気持ちのよい場所に来るといつもの物事が新鮮味を帯びて見えてくる。
 
 
藤 啓介 / Keisuke Toh
NORAH Season4の特集 “Soul of Soil”にて、自然栽培農家の
メイドインナチュラルファームさんを取材したときの一枚。

  

ストックホルムを歩いていると、本当に多くの花屋さんをみかけます。Blommorと書いてあったらそれは花屋さんです。中心地のスクエアというか広場というところには必ずといって良いほど、簡易テントを立てたような花屋さんも見かけられます。男女問わず皆気軽に草花を少し買って、家に飾るようです。この街は花と人との関係が近い感じがするのです。

【印刷版】Season4 : Spring 2014 を購入880円)

【PDF版】Season4 : Spring 2014 を購入200円)

Creation from Clay 益子焼

若杉集

「土」をテーマに益子焼の取材で訪れた三人のうちの一人、若杉集さんは十七種類の益子の土から焼締(釉薬を掛けずに高温で焼き、自然にできる偶然の模様や色合いを特徴とする)の急須を作っている。若杉さんの作品は本人曰く、「本当にシンプルな線の器を作りたいんです。例えば、ロクロ目のような手の後が器の味になると思うのですが、僕は手の後も出来るかぎり削って消してしまいたい」という。そうするために仕事が増えるのだそうだが、作品を見ると、それぞれ使われている土の表情がよくわかる。益子の土にこだわり、自ら益子を探して回り見つけ出した原土で作られる洗練されたフォルムは、多様な土の存在を魅力的に伝えている。

photo by Kaoru Yamada

【印刷版】Season4 : Spring 2014 を購入880円)

【PDF版】Season4 : Spring 2014 を購入200円)