畑から生まれるパンの話。埼玉県のパン屋「畑のコウボパン タロー屋」では自ら育てた野菜や果実から酵母をおこしてパンを焼く。小麦と酵母からできるパンはシンプルだが発想次第で様々な魅力を発揮できる。季節の香りを練り込むパンはまだまだ新しい発見を生んでくれる。

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千葉 一ノ宮で自然栽培に取り組むMade In Natural Farmの棚原力さん。

自然栽培とは、農薬も使わず、(いわゆる)肥料も入れない栽培。肥料もいれないのに、どのように“土づくり”を行っているのか。そもそも土づくりという概念があるのか。

そう訊くと、棚原さんは自然栽培でも、「まず植物の状態を見ること」そして「作物が育つ土の状態をつくること」が大切だと教えてくれました。

植物は窒素・リン酸・カリの三大栄養素を元に育つという常識の外にある棚原さんの畑。様々な生き物が織りなすバランスの上に野菜たちも育っていました。

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日本一の筆の産地、広島県安芸郡熊野町。筆作りの全行程は細かく分類すれば70以上の工程がある。そして筆に使われる毛の種類も山羊、馬毛、狸、狢(ムジナ、タヌキ科)、鼬(いたち)、リス、猪、豚、鹿、猫、ウサギ、牛……と様々。他に動物の毛以外で、植物もある。

書く文字、表現したい文字により、使う筆の種類も変わる。筆作りの伝統は、日本の文字文化の豊かさを示している。

photo by Kaoru Yamada

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Culture to Cultivate 文化と文明はどう違うのだろうか?

文明:civilization とは、たくさんの人:citizen が集まった、都市:city を形成する、大量の食料とシステムに係る知恵が開花したもの。たくさんの市民が、近代的に暮らしていく様を相対的に成り立たせるためには、合理的でスマートな思考方法と論理を身につけている市民がたくさんいる ことが必要だ。明治維新には文明開化、文明にもっと開かれた社会を目指そうということが言われ西欧化が図られた。一方、文化とは元々、耕す:cultivate という言葉から発生した概念、土を丁寧に耕作することから、物事を掘り下げて、そこからの叡智を汲み上げ、収穫するということ。文化とは丁寧に耕して、土を作り上げ、作物を美味しく育てるというようなこと。 今必要なことは文明開化よりも文化深化。土壌を耕し、いろいろな植物を育てるために、良い土を作る こと。東洋的な思考なのではないか。文明と文化の対立から、文化の深化を通しての文明の確立へと進んで来ているように思う。

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コンテンツ:

土とは?Earth Soil Clay

あまりにも当たり前に存在するものに、なか なか目が向くことはない。「土」という存在 もその一つだろう。しかし、都市生活におい て、土が遠い存在となると、人はそれを求め るようになる。古くより、土はそこに横たわ るだけでなく、多様な用途があった。土偶や 土器から建築、陶磁器そして当然作物を育て るために。現代において、僕らと土の距離が 離れてしまったのはなぜだろうか。土と共に 生きる農業はもちろん、縄文のあまりにクリ エイティブな土の造形から、陶芸と土との関 係性、地球視点でみた土など、そもそも土と は何なのか?と問い直してみる。野良の足元 には土がよく似合う。

1、土偶/縄文の想像力/土偶 vs 怪獣

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2,Soul of Soil

食の土台は土が担ってくれている。しかし、土と言って も、その在り方は多様だ。日々、土と向き合っている農 家さんは、土をどう捉え、どのように向き合っているの だろう。様々な考え方を比較することで、土の核心に迫 れるかもしれない。もうすぐ春がきて、草花が芽吹き、 土が動き始める頃、畑を訪れ、聞いてみた。

シモタファーム/伊右衛門農園/Made in Natural Farm/三留ファーム/世界に拡がった『わら一本の革命』/NARISAWA/根菜/Earthworm ミミズ

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3、Creation from Clay -益子焼-

日々の生活の中。食事をする時、花を飾る時、そこには陶 器に姿を変えた土がある。古来より人は生活の器を土から 作ってきた。日本国内に多くの産地を持ち、それぞれに特 色を持つ。栃木県の「益子焼」もその一つ。江戸時代末期 に益子より先に産地となって いた笠間 ( 現在の茨城県笠間 市 ) で修行した大塚啓三郎が窯を築いたことで歴史が始ま ったとされる。鉢、水がめ、土瓶など日用の道具の産地と して発展した。そして、近現代の日本を代表する陶芸家の 一人であり、民藝運動にも参加した濱田庄司が益子に移住 し、創作活動を始めたことで民藝品としての陶器が作られ るようになった。現在益子には 400 以上の窯があり、個 人作家が多く大半が益子以外からの移住者。伝統と新しい 感覚が入り交じる益子で土と陶器の関係を探る。

濱田庄司記念益子参考館/鈴木稔/若杉集/大塚雅淑/「僕らは自分の足下のことを何も知らない」/Gustaf Nordenskiold/Oyyo/滝ヶ原 - 石橋と石切り場

火山/土と民謡/レタス/ニワトリ/ドブ

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4、Morinig Society

日本にも古くから続く朝市がある。石川の輪島、岐阜の飛騨高山とならび、日本三大朝市に数えられているのが千葉勝浦の朝市。昔ながらの人情味あふれる市が今でも続いていると聞き、足を伸ばしてみた。朝市と、生業と、常連。そこにどんなコミュニティが広がっているのだろう。

勝浦朝市/Farmer’s Market @ UNU

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5、Art of Writing

書の道具である筆・墨・硯・紙。これらは『文房四宝( 至宝)』と呼ばれるもの。文房とは文人の書斎であり、そ こで使われるもの。日本の文字文化は漢字、平仮名、片仮 名と独自の発展を遂げてきた。そうした文化に応じた道具 がある。「書く」という行為に潜む日本人の美意識。前号 の墨と硯に続き、今号では筆と紙を知る。

熊野筆/越前和紙

畑のコウボパン・タロー屋/寺田本家/THE FINDER - Gin Hasegawa

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6、NORAH column

Sustainable Living/kuki’s GRANOLA GRANOLA/N.G.R./film , life  and the food/イキ、IKI、粋

 

バックナンバー:

『NORAH Season1 : Summer2013』 / 『NORAH Season2 : Autumn2013』  / 『NORAH Season3 : Winter2013』

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2月15日。ポートランドからシェフGregoryを招いて、原宿にてフードパーティーを行いました。メディアサーフで出版したポートランドの真実を探るガイドブック『TRUE PORTLAND』の刊行記念。

全米で住みやすい街No.1にも選ばれたポートランド。何がこの街をそうさせているのか?本の中身にあわせて、当日も、10の動詞からポートランドの真実を探りました。

イベントの締めはポートランドへの往復航空券と宿泊券の抽選!ドラッグクイーンも参上して大いに盛り上がった一夜でした。

各号の印刷・製本の違いを写真に収めた第3回目はSeason3「クラフトの心」。この号では同じ色に見えても手触りが違うという部分が多くなりました。ぜひ手に取り、確かめていただきたいです。

photo: Kaoru Yamada

『NORAH-Farmer’s Market Chronicle』Season3 : Winter 2013
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前回Season1の写真で、NORAHの印刷・製本における違いをお見せしましたが、続いてはSeason2。Season1よりページ数が増えたことによって、さらに全体を通しての違いが出るようになりました。

photo: Kaoru Yamada

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【スペインはCabrilsという場所で暮らす陶芸家のお話】

バルセロナから電車とバスを使い、1時間ほど行ったCabrilsという場所に、とても素敵な暮らしをする陶芸家の日本人女性がいました。 

バスを降りて、てくてく坂道を登る。軽い登山かと思うほどの道を登り、足腰強くなるなーと思っていたところで現れたのは、古きよき大邸宅です。広ーい庭でのびのびと暮らすうらやましき猫や犬を横目に歩くと、ぱかっと開けた視界。そこには、バルセロナの近郊にいるとは思えないほど自然豊かな美しい光景が広がっていました。ここに住むのが、陶芸家である黒木千里さんとその友人たち。 

「今は週に3日ほどバルセロナの中心にあるアトリエに行って仕事して、後はこっちで野菜を育てたりしながら暮らしているの」。彼女のアトリエは、バルセロナの中でも特にアーティでエキゾチックな魅力があるエリアの一画にあります。そこでつくられる黒木さんの作品は、とっても力強くて、土っぽい。だからなのか、自宅に何気なく置いてあっても、嫌みの無い独特の存在感を放つのです。 

「お昼にしましょ」。そう言って、庭のブドウの木の下でテーブルをセッティング。もちろん食器は、黒木さんのお手製です。ほとんど自給できている食材に、その素材の味をしっかりいかしたお料理が並ぶ。ボールを加えてやってくる、人懐っこいわんこを触りながら、「今日も幸せな一日だな」と思わずには居られない時間が、そこには流れているのです。

http://chisato-ceramica.blogspot.jp/2012/02/curso-de-raku-esmaltes-mates.html

Yu Nakamrua

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初めて旅したドイツ。歴史というものをとても羨ましく思った旅でもありました。自ら育て収穫した果物から蒸留酒をつくっているFranziskaとHeinerの夫婦。訪れたのは秋で、まさに仕込みの時期。リンゴやプルーンがぷくぷくと可愛い音を立て発酵し、続いて案内された築500年のセラーでは、1年、2年と静かに熟成が行われていました。

Yusuke Tanaka

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毎号、印刷・製本において、6種類の表紙と中身の用紙の組み合わせを2パターン、計12パターンが存在するNORAH。改めて、その様を写真に収めました。一見すると同じ白い紙に見えるものでも触ると質感が違ったりします。今回お見せするのはSeason1ですが、Season2と3の写真もまた投稿したいと思います。

photo: Kaoru Yamada

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SOL Gut Hohenbergと呼ばれているこの農場。35haもの広大な農地がありながら、収穫物は一切外部への販売は行っていません。では、どうしているのか?すべて食育プログラムのために使われています。

SOLはドイツにおける有機農業の研究・推進を行っている非営利団体で、この農場はSOLが教育と実験のためにつくったもの。毎週1クラス30人の子どもたちが農場に宿泊しながら、収穫体験をしたり、動物と触れ合ったり(動物も畜産用の生産性重視の品種ではなく、地域にもともといる固有種がいます)、小麦でパンを焼いたり、野山をかけ回ったりしているそう。

まさにここでは野良が育っていました。

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日本民藝館本館と道路を挟んだ位置にある西館は旧柳宗悦邸。宗悦が72歳で没するまで暮らした。華美な設えは全くなく、自然で、簡素であり、家中に宗悦の美意識が行き届いている。Season3のための撮影は開館前の朝の時間に行われたのだが、窓から柔らかく差し込む日光が何よりも贅沢に思えた。自然から享受できるものに気がつくだけで、日々の生活の景色はいくらでも変わるのかもしれない。

日本民藝館

photo by Kaori Nishida

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その小さなカフェはいつも、美味しい珈琲と楽しげな会話に包まれている。万人の為に、という語源を持つ「ONIBUS」という名を授かったそこは、オープンから110ヶ月が経つ。 店内では焙煎機が回り続けている。その日の天候によって、焙煎時間・焙煎温度・投入量をわずかに変化させ、記録し、納得の一杯を仕立てあげていく。色を見て、手で触り、香りを感じ、舌で味わう。五感を働かせ、四季の巡りと珈琲を寄り添わせ、調和させていく。珈琲はお洒落でもなければ、ファッションでもない。気づいたら生活の中で、自然と楽しんでいるもの。今日も納得の一杯のために、五感を研ぎ澄まし、珈琲に向きあう。納得の一杯を、今日も楽しげな会話が囲んでいる。

http://www.onibuscoffee.com/ / Photographed by Shin HAMADA

『Norah-Farmer’s Market Chronicle』Season3 : Winter 2013
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Beerの話
麦芽、ホップ、水。このシンプルな組み合わせに酵母の力が働いてできるのがビール。こんなにシンプルなものだからこそ、素材やつくり方はとても大切。いわゆるクラフトビールと呼ばれるものと、一般流通している多くのビールとの大きい違いは二つ。一つ目は、使う水が地下水か水道水か。二つ目はビールの発酵を促す、旨味でもある酵母が含まれているか否か。
どちらのビールも良い部分はあるが、わざわざビールを飲みに行くのであれば、誰かがつくるオリジナルのビールを飲みに行きたいもの。そう思って、アウグスビールというビールを飲みに六本木へと足を伸ばした。
今日目当てのビールはIPA。インディアペールエールと名付けられたこのビールはその昔、東インド会社で働いていたイギリスの人々が、自国で飲んでいたエール(ビール)を飲むため、船で輸送している間に発酵が進んで悪くならないよう、アルコール度数をあげる為にホップの量を多くして作ったものが始まりと言われている。

少し苦みと香りが強いこのビールを飲むと、ただの喉ごしなどとは違い、ビールを味わい、楽しむということを教えてくれる。

Season3で取材させていただいた日本民藝館。民藝運動を起こした思想家・柳宗悦により企画され、1936年に開設。取材時は特別展「柳宗理の見てきたもの」が開催されていた。静かな住宅街の中にあり、趣ある佇まいの建物の中に展示されている品々には、詳しい解説はついておらず、最低限の事項にとどめられている。これは「直感」に重きをおいた宗悦の思想が、いまに受け継がれているからである。ちなみに日本民藝館には順路も設けられていない。こちらも同様の理由である。ものの持つ魅力に自分の感性のみで向き合うこの場所には、何度も足を運びたくなる。

日本民藝館

photo by Kaori Nishida

『Norah-Farmer’s Market Chronicle』Season3 : Winter 2013
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